[One Piece] ワンピースに学ぶブランディングの9要素と自己紹介への応用

One Piece
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ワンピースには毎回魅力的なキャラクターが登場します。なぜこうも魅力的で、みんなブランドが出来上がっているかを考えてみました。以前に萌え要素に学ぶブランディング戦略というのも考えてみたのですが、今回はワンピースに学んでみます。

キャラクターを定義している9要素

まず、各キャラクターを特徴付けている要素を分割してみると、以下のように9つの要素が見えてきました。

  1. 目的
  2. 役割
  3. 必殺技
  4. 過去
  5. 実績
  6. 性格(良い点)
  7. 性格(悪い点)
  8. アイテム
  9. 言葉遣い

ワンピースに登場するキャラクターで検証してみます。

キャラクター ルフィ ゾロ
目的 海賊王におれはなる 天国にまで名の届く世界一の剣豪
役割 船長, 精神的支柱 剣士, 戦いの主力
必殺技 ゴムゴムの実の能力 三刀流剣術
過去 シャンクスとの約束 くいなとの約束
実績 懸賞金3億ベリー 懸賞金1億2千万ベリー
性格(良い点) 常に前向きで夢に一直線 沈着冷静で勝利を諦めない
性格(悪い点) 短絡的で騒動を引き起こす 方向音痴で平常時には頼りない
アイテム 麦わら帽子 腹巻, ハチマキ
言葉遣い 丁寧の正反対でたまに丁寧 言葉数少なく重みがある

各要素の意味

各要素を少し解説します。キャラクター設定のための解説ですが、そのまま「自己紹介のための要素」と考えて読んでも当てはまります。

1. 目的

これが無いと話になりません。何がしたいのか、何を求めているのか、それがキャラクターの命だからです。これが無いとザコキャラになります。ベジータやピッコロが最後まで存在感を持っていた理由もこれです。逆に、「何も無いです」になるとシンジ君です。

2. 役割

何のプロフェッショナルであるのかの定義です。その場にいる必要性とも言えます。明確な役割を持っていないと、圧倒的にアピールが弱くなります。実社会においても役割によって、誰と手を組み誰と戦うべきか、どのようなアプローチを採用すべきか、などが決まります。

3. 必殺技

どういう手段によってキャラクターの利益を最大化できるのかを表します。必殺技の競合優位性が高いほど、貴重な存在となります。

4. 過去

背景に物語があるからこそ、人は共感し、感情移入し、強固な関係を生みます。いつどこでどんな出来事があり、いまここにいるのか。それが目的や役割と紐づいていると、強烈に印象に残ります。

5. 実績

人は他人を簡単に評価しません。人を認めるというのは、多くの人にとって非常に敷居が高いのです。「たとえ自己評価が下がることになったとしても、この相手を認めざるを得ない」と思わせるのは実績だけです。上記表では多すぎる実績を割愛する意味合いで懸賞金額を書いていますが、数字に意味は無いので注意が必要です。実際に残した結果が重要です。億超えのルーキーがいっぱいいても、インパクトが弱いのと同じです。でも、なぜその金額なのかを知れば、印象はがらりと変わります。最後の一押しになる要素です。

6. 性格(良い点)

1-5 がすべてそろっていれば、有益なキャラクターなのかそうでは無いのか、結論がでています。ここから「応援したいのか敵対したいのか」の境目は「自分にとって良いと思えるやつかどうか」にかかっています。

7. 性格(悪い点)

苦味があるから甘みがわかる、というのがこの点の必要性です。それ以外にも、見る人に対するフィルター効果が期待できます。「XX を期待しているのなら自分は違うよ」というアピールになるということです。性格の悪い点をどううまく盛り込み、表現するかがキャラクター確立の大きな要素です。見る人の感情をギャップによってかき乱すことで、より近い間合いへ入り込むことができます。

8. アイテム

ネット上、架空の作品の中、実社会。いろんなところでいろんな人に出会う現代社会において、身代わりとなるキーワードを確保することは有効な戦術です。麦わら帽子を見たら、誰もがルフィーを思い浮かべるように、忘れられないためのテクニック、覚えてもらえるためのテクニックとして活用できます。

9. 言葉遣い

最後は言葉、文章を通じて 1-8 が伝わるわけです。その伝え方に特徴が不要なわけがありません。何が良いかではなく、1-8 を実証する言葉遣いが功を奏します。また、言葉遣いもギャップを生み出すためには有効な要素です。

自己紹介への応用

前提

自己紹介をするときは、目的や場面によって、話す内容が異なります。今回は単純化するために、自己紹介の目的と場面を次のように定義します。

目的
自分のやりたいことのためにプラスとなる人を探し関係づくりを始める
場面
自分のことを知らないひとが複数人いる

上記が満たされる状況は多岐にわたるので、状況に応じて微調整は必要です。この場合、目的達成に必要なことを細分化すると次のようになります。

目的達成のステップ

  1. 可能な限り短時間で相手の記憶に残る
  2. 相手にとって自分が利用価値のある人間であるかの判断基準を与える
  3. 自分の目的のために自分が全力で求めている人に呼びかける

1. 可能な限り短時間で相手の記憶に残る

長々と興味のない人の話など誰も聞きたくありません。最短で終わらせるようにします。詳しいことはあとから関係を構築する過程で伝えれば良いわけで、ここであせってあれもこれもと詰め込んでも、逆効果です。

2. 相手にとって自分が利用価値のある人間であるかの判断基準を与える

よくわからない人に近づくほどみんなひまじゃありません。そしてみんな心の底では自分のメリットを最大化するように考えている、と想定する方が自然です。それなら、相手に対して自分が何を与えることができるのかをきちんと伝えることによって、相手に選別する機会を与えた方が効率的です。結局どちらかにしかメリットのない関係を築いても長続きしないためです。

3. 自分の目的のために自分が全力で求めている人に呼びかける

これもまた相手に選択の機会を与えるひとつの要素ですが、同時に自分が選択することを公言する意図があります。オールウェルカムではなく、自分が本当に会いたい人へのメッセージを盛り込む方が、設定した目標には近づけます。あまりこれをやり過ぎると傲慢なだけで誰も寄ってこなくなりますので、そこは注意が必要だと思います。
でも、「自分の求めている人」がはっきりしていないということは、結局「何をやりたいのか」がはっきりしていないということに直結するので、オールウェルカムになるのは問題だと思います。もちろん、「目的がたくさんの人と友達になること」とかだと「オールウェルカム」でいいと思います。遊びの時とか。

篠原裕幸の自己紹介の場合

僕が話すことは、だいたい次のような事です。30秒ぐらいでしょうか。普段から早口ですが、いつもあえて早口でしゃべることを心がけています。それが僕のキャラクターの一つだと考えているからです。9 ですね。

篠原裕幸です。アニオタです。兵庫県で一番エヴァンゲリオンを見ています(当社比)。それと、ファミコンと同い年です。

アニメは、人間の無限の想像を形にする一つの手段です。そしてもう一つ、人間の無限の可能性を形にする手段と考え、いま取り組んでいることがインターネットテクノロジーです。アニメを造る人がそうであるように、僕は未来を想像し、それを形にするために IT 企業を経営しています。

事業内容は、想像を形にすることができるアジア圏の技術や人材への出資と、技術開発及び事業化支援です。アニメや IT は、現代に生きる者の表現手段、アートだと考えています。そのアートを形にして事業化するのが自分の役割だと考え、日々励んでいます。

ちにあみに、「エヴァ 10倍」で検索すれば僕のブログが出てくるので興味ある方は見てください。

実は、このはじめの一行だけで仕事につながったことは多々あります。はじめのきっかけを作ったら、あとはワンピースに学んだ個性の出し方を活かし、自分を売り込んでいくというのがおすすめです。

自分を偽ってもしんどいだけです。出来る限り効率よくさらけ出した上で、それでも OK だと言ってくれる人とこそ、長くお付き合いできるというのが僕の考えです。だから、いつもあまり気を使わずしゃべっています。

1-4、それに 8 あたりを完結にまとめて伝え、その伝える際の話し方や身振りで 6、7、9 を伝え、その後の会話で 5 を伝えるという流れが個人的にはしっくり来ると思っています。絶対的な正解はありませんが、これがワンピースに学んだ僕なりの自己紹介の方法です。

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