Facebook マーケティングの成功と失敗を振り返りわかった事

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はじめに、これは以下の記事の要点のみを訳したものです。自分の経験からの振り返りではありません。

Facebook でのマーケティングについての記事を訳してみたら閉鎖空間で人気だったので、要点をまとめました。大手の Facebook マーケティングコンサル経験者が、失敗と成功を振り返る記事です。簡潔に行きます。

結論

  • ブランドは友達であるべきだ。
  • 友達にされて嫌なことはしてはいけないし、友達にされて嬉しいことは口コミを生む。
  • 友達の発言にはコメントしたり Like したりするでしょ?ちゃんとコミュニケーション取ろうよ。
  • そして友達に新しくてホットなニュースを届けてあげる。どうしても友達に言いたくなるようなニュースを。
  • 常に新しい情報を流すことが大切。

以上です。が、結論に至る経緯と個人的見解を以下にまとめます。

結論に至る経緯

  • いっぱいお金をかけたキャンペーンは無意味。ユーザーは求めてない。広告会社はやりたがるけどね。
  • だっていくら楽しいコンテンツでも20〜30分も特定の企業のページなんか見ないし。
  • ネットリテラシーの高いユーザーが多いから、単純なゲームとがダメ。
  • 1つのタブに複数のアプリを設置してもみてもらえない。逆効果。
  • Wall や広告からユーザーが来たら、そのランディングページで目的を果たさせてあげないと帰っていく。
  • くじはうまくいかない。物より、ブランドとの結びつきが大事。
  • Facebook ユーザーはクリックは好きだけど、フォームに何か入れるのは大嫌い。
  • 豪華商品でも口コミは生めなかった。プレゼントはダメダメ。
  • 「懸賞に応募したよ!あなたもぜひ!」なんて wall post 見たことないでしょ?と。
  • Like(いいね)しないと見れないコンテンツが機能するのは稀だ。
  • 同じく、ユーザーに承認を経てもらう機能をつけたらダメダメになる。
  • Facebook 上で熱心にサポートするのが流行ってますが、販売は外部サイトに誘導してね。

では何が機能するというのか。

それは、ファン心理を後押しする仕組みです。最新のイベント情報や、新製品情報を友達に共有したいというファンの気持ち、ブランドの一部として自分も何らかの形で参加したいと思っているその気持を後押ししてあげる仕組みが機能するということです。

ソーシャルメディアマーケティングに思うこと

最後に個人的な見解を。

確かに、Facebook で Like するのは自分が本当に好きなものであり、また Twitter で RT するのも、自分が伝えたいと思ったことです。この気持をお金で買うことは難しい。それよりも、そういうファンを増やせる製品・企業であることが非常に重要ということを改めて認識しました。

マーケティングに使えるとか、売れるとか、そんな理由で入ってくる人の成功が長続きするとは到底思えないし、短期的にもうまくいくとは思えません。自分のタイムラインに入って来れば、削除するでしょう。

マスメディアからソーシャルメディアに変わってきたから、ソーシャルメディアでマーケティング?マスって何の意味か知ってますか?マスを狙ってうまく行かないからソーシャルメディアなのに、ソーシャルメディアでもマスメディアと変わらないことをやっている人を見かけます。

ソーシャルメディア時代は、嘘がつけない時代の入り口です。ハッタリも効きません。正直に、愚直に、自分の良さをアピールすることが結局は近道となるだと自分は思います。

萌え要素に学ぶブランディング戦略

Haruhi cake for my 25th birthday
Haruhi cake for my 25th birthday

Kaizen に次ぐ、日本が生み出した偉大な日本語である Moe について、ブランディング戦略への取り入れという視点で考えてみました。

きっかけは、映画「涼宮ハルヒの消失」。映画の感想は別の機会に譲るとして、この萌えの最上級作品を目の当たりにした自分は、何か自分の生き方への応用を模索せずにはいられなかったのです。

前置きは以上で、まずは萌えの歴史的背景から振り返ります。萌え要素は、それが萌えと呼ばれるようになる以前から、多くの作品に取り入れられてきました。さかのぼるときりがないので、自分がさかのぼることのできる限界まででとどめます。

萌え紀元前: 萌えでは無くセクシーであった時代 ’80

かつて男性をメインターゲットとした作品では常に女性が登場しました。例えそれが男のロマンを描いた作品であったとしても、女性の登場は必須でした。理由は単純明快。

  • いくらすばらしい作品でも見てもらえなければ良さが伝わらない
  • 見てもらうためには観客に最初の一歩を踏み出させる強力な動機付けが必要
  • 生物としての本能に訴えかけるために女性を登場させよう!

そして、男のロマンの中に女性という構図で観客を集めることに成功しました。

この時代の代表作としては以下のものが上げられます。括弧内はシンボルとなった女性。

  • 北斗の拳(マミア)
  • ドラゴンボール(ブルマ)

しかし、この時はまだ萌えではなくセクシーでした。他の作品との差別化を図りながらも、ライバルより刺激的なアピールをし、より多くの観客を取り込むという競争が過熱していきます。そのためのアプローチは、ただただ刺激を強めるというものでした。ここで言う刺激とは、セクシーさ。つまり、社会の倫理基準の限界を攻める形で、よりセクシーさを強調する戦いが繰り広げられたとも言えます。

萌え元年: 萌え要素の誕生とセオリーの確立 ’90 前半

過当な競争が繰り広げられた結果、セクシーはただのエロへと成り下がります。そこで革命が起こりました。それは、ただのエロではなく恋愛感情を持たせることによって観客を取り込むというアプローチの誕生でした。当時は言葉こそ広がってはいなかったものの、これがいわゆる萌え要素の誕生だと自分は考えています。

恋愛感情を作品として取り込むためには、より多くの観客の趣味嗜好にアピールする必要性が出てきます。そこで採られた戦略は、あらゆる萌え要素を宝石箱のようにちりばめるというアプローチでした。その結果作品の目的は恋愛が主体となります。これと家庭用ゲーム機の普及が重なり、これまでには無かった恋愛を最終目的としたジャンル、恋愛シミュレーションが誕生しました。

  • ときめきメモリアル
  • サクラ対戦
  • その他多数の作品

この恋愛シミュレーション最盛期に、あらゆる萌え要素が発見されます。誰もが心に抱いていた順当なものから、各作品の熾烈な新要素発掘の結果から生み出された予想を覆す要素まで、その功績は多岐に渡ります。代表的なところだけでも下記のようになります。

  • 清純派
  • 幼なじみ
  • 姉系
  • 妹系
  • ドジっ子
  • メガネっ子
  • 金髪
  • ボクっ子
  • 無口
  • ツンデレ

恋愛シミュレーションにおいては作品のメッセージ性以上に、恋愛が強調されるため、作品として深さやメッセージ性を持ち合わせることが非常に困難になります。ただ、その状況を打開したのが、サクラ大戦や PC ゲームでした。ストーリーと萌え要素の複合技の誕生は、こうして起こりました。

またこの時、後の歴史を決定づけていく萌え要素の組み合わせセオリーが次々と確立されます。

ちなみに、実際に「萌え」という言葉が誕生したはこの頃だと言われています。萌えの語源説となっている恐竜惑星も見ていました。

萌え発展期: 萌え要素が起こしたセカンドインパクト ’90 後半

萌えが誕生したその直後、いよいよ革命が起こります。その革命とは、圧倒的なストーリーとメッセージ性を主体とした上で、さらに萌え要素を盛り込み、一世を風靡する作品が登場したのです。その作品とはご存知、新世紀エヴァンゲリオン

作品のもつ本来の魅力に、観客を引きつける強力な動機付けとなる萌え要素。これらが引き起こす化学変化は、まさに地軸をゆがめるほどのものでした。

エヴァンゲリオンは、ただ萌え要素をうまく使っただけではありません。恋愛シミュレーションとの明確な違いである、萌えの2大要素化を確立しました。

これは、萌え要素をただたくさん取り入れるのではなく、ピンポイントで強調すべき2つの要素に絞り込んで競わせることにより、さらなる熱狂を生み出す戦略の確立です。これを僕は萌え要素のデュアルコア化と呼んでいます。

萌え要素のデュアルコア化とは、具体的には2つの大きな「差別化された」萌え要素を全面に押し出し、その2つの要素の相乗効果により、観客をより深いレベルに誘い込むことを意味します。
例としては、「レイ派」と「アスカ派」に別れて議論しているうちに、ストーリーのより深いレベルに入り込み、議論の目的が作品の理解へと変わっていくことなどが挙げられます。
これを実現するためには、作品本来の主体であるストーリー性やメッセージ性との相乗効果を狙える萌え要素を意図的に取り入れる必要があります。エヴァンゲリオンとは正に、それを実現した作品でした。

萌え最盛期: キャズムを超えた萌え ’00

デュアルコア化した萌え要素の勢いは止まりません。ここから、次々とデュアルコア萌えが登場します。正当作品であったガンダムシリーズでさえ、デュアルコア化していきます。

  • 交響詩篇エウレカセブン(エウレカとアネモネ)
  • ガンダムSEED(ラクス・クラインとカガリ・ユラ・アスハ)

そしていよいよ、萌え文化が生み出した最高傑作が登場します。

その作品こそ、涼宮ハルヒの憂鬱

ハルヒのすごいところは、発展期以降守られてきたストーリー性やメッセージ性を維持したまま、それを全く全面には出さず、あえて萌え要素のみを全面に押し出すことにより、観客の期待を大きく裏切ったところにあります。さらにその強調された萌え要素が芸術的なレベルで設計されており、萌えのデュアルコア化に加えて、下記のような手法が採用されています。

  1. 萌えとセクシーの両立
  2. 距離感の演出
  3. 新興市場の提供

1. 萌えとセクシーの両立

涼宮ハルヒ、長門ユキというデュアルコア化された萌え要素と、朝比奈ミクルというセクシー要素を共存させることにより、あらゆるレイヤーで観客を取り込んでいます。これが SOS 団員の女性が3名である理由であり、大ヒットの理由だと考えられます。誰が欠けても、どの役割が不足していても、このヒットは無かったと言えます。

2. 距離感の演出

これは、単なる恋愛シミュレーションにしないための措置です。多くの萌え要素を取り入れた結果起こりえるのが、萌え要素のハイパーインフレ。恋愛シミュレーションを経て、行きつく先はエロという名の市場崩壊です。そうなっては人々に受け入れられるどころか、作品本来のファンすら離れていく結末が待っています。
ハルヒではそれを避けるために、あえて主要萌え要素以外とは距離を置く設計が採用されています。名前を与えなかったり、恋愛感情の発生を抑制する関係に配置したり、悦妙なバランスを保っています。キャラの立ち位置ひとつとっても、非常にうまく設計されていることがわかります。

3. 新興市場の提供

市場全体の盛り上がりに欠かせないのが、その下支えとなる組織の存在です。ハルヒの場合は、主要メンバー以外のキャラクターにも適切に萌え要素を配置し、一定のファンを獲得しに行っています。先ほど距離感が重要だと述べましたが、デュアルコア萌えのみが孤立してはいけないのです。マイナーなキャラクターでも、それを応援する観客が必ず現れます。その観客の存在が、市場全体を盛り上げるのに大いに貢献するのです。

マーケティング戦略において重要な萌え要素とは

作品を作りあげ、それをより多くの観客へ届けたい。これは、アニメ or マンガ製作者、企業経営者、共通の願望です。そして、萌え要素を上手く取り入れて結果を残したアニメ or マンガ製作者に習い、企業経営者には何ができるでしょうか。

分かりやすく挙げられるのは、ブランディングの際意識すべきポイントだと考えます。ハルヒが成功した最も大きな要因と僕が考える、デュアルコア萌え+セクシーは、アテンションエコノミー全盛の現代社会において、非常に有効なブランディングの手法だと考えます。

マーケティング戦略における萌え要素

萌えとはすなわち、最大のアピールポイントです。ここで言う最大のアピールポイントとは、目的を達成するために必要となる最も必要な要素のことです。それを2つ見極めることが、まず必要です。

マーケティング戦略におけるセクシー要素

セクシー要素とは即ち、本能に訴えかける明確なメリットです。本能は単純な判断を行います。可能な限り分かりやすく、ダイレクトに響く要素を見つける必要があります。

ハルヒメソッド

これら3つの要素を組み合わせ、訴求していく手法をハルヒメソッドと呼び、今後自分は使っていこうと考えています。実はいくつか実験的に取り入れているのですが、2 + 1 に絞り込むのはなかなか難しいです。

篠原裕幸(Hiro SHINOHARA)の場合はどうか

実践してみます。自分個人のブランディングを考えたとき、この 2 + 1 はどう活かせるでしょうか。直感的に浮かんだのはこれ。

  • Podcaster, Founder of messaliberty, Anime Otaku.

ですが、客観的に見ればまだ各要素が弱いのが現実。それを強化していくと共に、各要素の弱さを補完していくブランディング戦略が必要です。今後の自分の活動を通じて、この考えを実験してみます。