AR は時間を飛び越えてその真価を発揮する

StreetMuseum
StreetMuseum

AR に必要なのは、リアル空間へと引き出す情報。誰かが残したタグであったり、写真や動画を「現在地」に取り出すことができる。

AR については messa.tv での解説をどうぞ。

どんな情報をどんな基準で選別し、取り出すかはまだまだ試行錯誤の最中。というよりも、まだ十分なコンテンツがそろっていない。しかしこれから先の未来においては、有益な情報を取り出すことができるようになるだそう。その可能性を具体的に見せてくれるのが、StreetMuseum という iPhone アプリ。

これはミュージアムらしく、過去の街の様子を見せてくれるのだとか。まだ遊びでしかないが、これこそが AR の可能性だと思う。

時間軸を遙かに飛び越え、「現在地」を機転として過去の情報を呼び出す。あの日、あの時、あの瞬間、あの人はこの場所で何を見て、何を感じ、何を思ったのだろうか。その情報にアクセスできる未来が来るとしたら、それこそ Augmented Reality – 拡張現実 – という名に相応しい。

これから先が楽しみでたまらない分野だと思う。

[のだめカンタービレ] のだめに学ぶ目標達成の秘訣

のだめカンタービレ
のだめカンタービレ

のだめカンタービレ。過去読んだ中で最高のマンガかもしれない。自分はあまりマンガを読みませんが、これは本当におもしろかった。実に多くの影響を受けました。

何年も前から、おもしろいよとか、テレビでやってるとか聞いていましたが、正直あまり絵のタッチが好きではなく、避けていました。ところが偶然のだめカンタービレの1巻を手にして、読んでみて、衝撃が走りました。こんなすごいものを自分はなぜいままでスルーしていたんだ、と。いまではあの絵が好きでたまりません。

のだめカンタービレとは

今更必要ないかもしれませんが、あらすじを Wikipedia から引用。

ピアノ科に在籍しながらも指揮者を目指すエリート音大学生・千秋真一は、生まれ育ったヨーロッパに(胴体着陸の恐怖体験により)重度の飛行機恐怖症である為に行くことが出来ず(海で溺れたことがあり、船にも乗れない)将来に行き詰まりを感じて思い悩む日々を送っていた。担任の教授の教育方針に反発し口論の末に決別、別れた彼女にもつれなくされて自暴自棄になっていた。
ある日、千秋は酔っ払って自宅の前で眠ってしまう。目が覚めると周囲にはゴミの山と悪臭、そして美しいピアノソナタを奏でる女性がいた。彼女の名前は野田恵(通称・のだめ)で、なんと千秋と同じマンションの隣の部屋に住み、同じ音大のピアノ科に在籍していたのだった。入浴は1日おき、シャンプーは3日おきというのだめだったものの、千秋はのだめの中に秘められた天賦の才を敏感に感じ取る。そしてのだめもまた、千秋の外見と音楽の才能に憧れて彼に纏わり付くようになる。この出会い以来、千秋はのだめの才能を引き出すべく、何だかんだと彼女に関わるようになる。
将来に行き詰まりを感じていたため無愛想だったが、本来は面倒見が良い性格の千秋は、のだめとの出会いを機に彼女の存在が潤滑油となり、音大の変人たちに出会い、懐かれ、順調に道を踏み外しながらも音楽の楽しさを思い出し、新しい音楽の世界と指揮者への道を一歩一歩切り拓き始める。また、千秋の存在によりのだめもより高い技術を得るための指導者や、環境に出会う機会を得て、それぞれが成長していく。

溢れ出すインテリジェンス

楽曲や作曲者の背景や意図、音楽的な理論、楽器の知識。そいういう専門分野のトップレベルの人たちがやり取りする様子は、見ていて単純に楽しい。刺激が心地よい。のだめカンタービレを見て、おもわず自分音楽史を作り始めてしまいました。中学生時代からずっと聴き続けていたけど、まだ敷居の高かったクラシック音楽。ようやく背景も含めて楽しめるようになってきました。

のだめカンタービレの良いところは、マンガが終わっても楽しみが終わらないところ。読み終わった後、登場した音楽を聞き、その歴史的背景を知り、さらに深いレベルで楽しむ。絵画、小説、歴史。音楽をきっかけに広がる道は広く、しばらく戻ってこれそうにありません。

千秋に重ねる想い

のだめカンタービレを読んで、そうか、自分がやっていることは指揮なんだと気づきました。千秋の目指す、楽器もプロのレベルで演奏できる指揮者というのは、自分の理想とする方向です。

そもそも、Web スタートアップ自体が、オーケストラのようなものです。いろんな楽器があって、それぞれに意味がある。演奏する曲に合わせて、必要な楽器とそれを演奏できる最高の演奏者を選び、何度も練習を重ねて同じ音を奏でる。そして観客からのブラボーの声を聞き、また上を目指す。

作品の序盤で千秋は、日本を出ることができない自分に苛立ち、焦ります。自分が求めるレベルで戦いたのならば、ここにいてはダメだ。本場に行くしか無い。でもそれができない、やらない自分がいる。悪いのは自分だとわかっているし、やるべきこともわかっている。なのに前に進めないもどかしさ。
そこから千秋が這い上がる様に、気付かされたことがあります。

実現したいと願うだけでは叶わない

千秋の姿勢だけではありません。おなじく成長していくのだめからも、同じことを気付かされました。それは、実現したいと願うだけでは叶わない、ということ。たとえ何か行動を始めたとしても。

フランス語を話せるようになりたい、ピアノを弾けるようになりたい、試験に合格したい。それは単なる希望であり、そのままでは一生達成できない目標で終わります。なぜならモチベーションのレベルが低すぎるから。

千秋は言いました。指揮者になりたい、と。ですが彼が指揮者になるために動くことができたのは、別の理由が、もっと深い階層にあったからです。

そしてのだめがピアノを弾く理由

のだめがピアノを弾く理由もまた、同じことが言えます。もっと上を目指すべきだと周囲の期待が高まろうが、本人がただ上手になりたいと願おうが、それだけでは上達しません。空回りが続くだけです。

では、のだめはどうやって目標を実現できるようになっていくのか。

人の心は複雑そうで、単純です。ごはんを食べたいと願わなくても、そこに食べ物があれば食べます。目標へのアプローチも、それと同じです。

のだめや千秋に気付かされたのは、本能で求めるレベルの動機に出会った時、人の脳は、体は、自動的に目標を達成するということ。あれがやりたい、こんな風になりたい。それではモチベーションとして弱い。本能レベルで求めているその他の快楽のために、貴重なリソースが奪われる事になります。

人間の本能を前に、計算など通用しません。のだめの場合は、ただただ大好きな千秋に追いつきたいがために、コンチェルトをやりたいがために、本能でピアノを弾きまくります。千秋への想いという個人的な感情、本能的な欲求が歩みを進めました。千秋のラフマニノフを見た後ののだめなど、その究極の状態だと思います。寝食を忘れ、狂ったようにピアノを弾く様は、目標実現へ向けた究極の状態だと思います。

要は達成しなければ死んだ方がマシと思えるかどうか

通常、ほとんどのことに人はそこまで心を動かされません。死ぬ方が嫌です。ですが、もし達成しなければ死んだ方がマシだと思えることに出会ったとしたら、その目標は達成できるでしょう。
この感情、本能などコントロールできるものではありません。しかし、自分が進む方向、やりたいこと、やるべきこと、求められていること。それらすべてが本能とシンクロしない限り、爆発的な前進はありえないのです。

いまの自分がやるべきことはただ1つ。よりワガママに、より強く、自分の本能が求める欲求をぶちまけること。それが時代に求められているのならば、道は開ける。

のだめカンタービレは、自分にそんな大切なことを気づかせてくれました。最高のマンガです。

戦争の正体と経営の目的

War
War

よく経営と戦争は似ていると聞きます。そのため戦略、戦術といった同じ用語を使うのだとか、名経営者は過去の戦史に多くを学ぶために歴史に残る戦争の背景や戦略の詳細を学んでいるとか。自分もそういう経営者を知っているし、直接言われたこともあります。

ですが、自分はこの感覚に長い間違和感がありました。戦争と経営の共通点をいまいち実感として持てなかったのです。ですが積極的にその感覚のズレを埋める行動はしませんでした。いつかこのズレが埋まるときが来るのを待つことにしていたのです。

ところが最近、ようやくその共通点が見えてきました。きっかけのひとつとなったのは、少し前にであったこのエントリー。

軍事的観点から見ても国際人道法の尊重は合理的なものである。市民の大量殺戮、投降した軍隊の殺戮、捕虜の拷問などの行為が軍事的勝利につながったことはいまだかつて一度もない。…国際人道法上の考えを尊重することは、資源の合理的な利用にもとづいた、近代的戦略の一環なのである。
国際人道法 ― 戦争にもルールがある, 小池 政行, P.90 – P.91

このように軍事的にも合理的でなければ、国々はルールなど無視します。なぜなら戦争の勝敗には国家の興亡、国民の命がかかっているからです。殺すか殺されるかというときに「そんなことは非道だからダメだ」といっても、聞き入れられるわけがありません。不戦条約が成立した後に第二次世界大戦が起こってしまったように、こと戦争となれば、邪魔なルールは無視されます。

だから必要なのは、戦争の遂行を過度に邪魔せず、むしろある意味では促進すらしつつ、同時に人命を可能な限り救うルールです。国際人道法を守ることが、国家戦略においても合理的だ、とみなされる状況をつくることです。

この部分から、戦争の正体を垣間見ることができます。

戦争の目的

意味もなく戦争をするほど人類は暇ではありませんでした。リスクをおかして何かを得ようとする時には、必ずそれ相応の目的があるものです。

戦争とひとくちに言ってもその形態や定義は様々で、何事も簡略化はできません。ですがあえて戦争の目的を単純化すれば、それは国益をもたらすことです。もっと言うと、自分たちが儲かること。自分が儲かること。究極の目的はそこです。そのために他国を侵略し、奪うことが必要だったら、それを実行した。それを歴史が教えてくれます。

戦争の変化

戦争は常に変化しています。人間が人間になる前から、争いは絶えなかったことでしょう。だからいま急激に何かが変わったということはありませんが、少なくとも堂々と他国武器を持って攻め込む戦争は減少し、その戦争にもルールが整えられつつあります。

時代が変わり、経済の仕組みが変わり、他国を侵略するよりも共存を目指す方が、自国が、自分が儲かるようになった。だから武器をとって攻め込む意外の方法で、いまも利益を求めた戦争は続いています。それが、国家の経済政策であったり、企業経営だと自分は思います。

殺し合いがダメだとか奪うことはいけないとか、そんなことは客観的な立場の人間に言えることであって、自国の、自分の利益が目の前に転がっている状況では、どんな残忍な行為も正当化されるのが人間の脳であり、人類が他の動物を抑えてここまで地球を支配するに至った原動力です。それを否定するよりも、より人道的で、参加者全員が利益を享受できる戦争のやり方にシフトすることが重要です。

インターネットは、その大いなる役割を担うものだと思います。

情報化社会における戦争勝利へのカギ

情報化社会の良い点として自分が感じることは、ありえない不公平を未然に防げる可能性が上昇したことだと思います。自分も祖父から戦争の体験を聞いたことは何度もありますが、そこに自分たちの利益を考えた形跡など全くありませんでした。要するに、一般的な戦争においては自分の利益を考えるごく一部の権力を持った人と、その権力によって動かされた多くの人という構図が存在したことになります。多くの人にとっては得られる利益など、小さいものです。

この不公平を未然に防ぐことができるのが、情報化社会だと考えます。誰かがみんなの目を盗んで利益を独り占めしようとした、ずるいのでみんなで制裁。誰かが自分の利益のためにみんなを巻き込んで利益を得ようとした、ずるいので協力しません。

このような社会では、いかに参加者全員の利益を最大化し、多くの人を巻き込めるかが非常に大きな意義を持ちます。

価値観の多様化する現代において利益の定義は様々です。要は、極度の個人的な動機で動くことがひいてはその個人が属する組織全体に利益をもたらす。この構図を機能させられる組織を作ることが、勝利へのカギとなります。

難しいことですが、挑戦する価値のある事だと思います。

[闘う経済学] 国の発展に欠かせない視点

闘う経済学
闘う経済学

この本は失われた10年を取り戻すための戦いの記録です。そして、小泉さんカッコよすぎ。この本に限らず、竹中さんの本に出てくる小泉さんはカッコいい。
経済学と実際の現場との違いを体験者自らが語るこの本は、楽しんで読めました。

経済+政策によって国を動かすことは重要。なぜなら、国にとって産業発展が重要な課題であるから。それが直接的に、あるいは間接的に、国民を豊かにすることにつながるから。

では、どうやって産業を発展させるか。必要なのは、雇用の安定と、賃金のアップ。そして生産性をアップさせること。

生産性アップにおいて重要なのは次の2つの視点。

  1. 資本装備率
  2. 技術進歩率

儲けるためには、技術進歩をするか、2が高い産業に特化するのが近道。つまり、比較優位があり付加価値の高いことをやることが重要。

また、効果的な輸出をすることも大切。所得弾力性の高いもの、平たく言えば贅沢品を輸出できるようにする。アニメのことか。

最後に1つ引用。

小泉総理は当意即妙に秀でている人だが、あるとき瞬時の判断力について聞いたところ、それは相撲の立ち合いと同じという答えが返ってきた。
(中略)
私なりに判断すれば、たぶん小泉総理は歴史小説を読みながら、歌舞伎を見ながら、オペラを見ながら、いろいろなことをイメージトレーニングしている。そういう意味で小泉総理は二四時間勉強をしている人だと思う。そこから出た言葉だ。

あ、そうそう。自分がアニメを見る理由もまさしくそれ。と、乗っかってみる。
でも実際そうだと思う。入り込んで見れば見るほど、多くの凝縮された体験を脳内でシミュレーションできるのは事実。

最後脱線しましたが、こんな感じの小泉さん逸話もおもしろかった本です。

ファミコン風名刺入れを MOO カードケースにする

NES Card Case Front
NES Card Case Front

個人的な Blog の紹介用カードを入れるためのケースをさがしていました。見つけたのは写真の通り、ファミコン風。自己紹介のフレーズが、「ファミコンと同い年の篠原裕幸です。はじめまして。」なので、ちょうどいい。

いまの名刺入れは10代の頃になんとなく財布と一緒に買ったもので、8年ぐらい使っています。物は大事に使う方なので、まだ新品同様にキレイです。ですが、先日ある女性から、「その名刺入れはもう日本への輸入が無くなったので、貴重品になっていますよ」と言われ、なんとなくもっと大事にしたいなと思うようになりました。できるだけ酷使しないように、使い分けようと思ったわけです。

NES Card Case Buttons
NES Card Case Buttons

ボタンは立体的で、本物みたい。しかもツーコン。マイクついてます。ちなみにお値段は1,300円ぐらい。

MOO Cards
MOO Cards

中身は MOO の mini カード。ちなみに購入時は US ストアじゃなくて UK ストアを選択してポンドで買えば安く変えます。円換算すると、送料込みで1,400円ぐらいだったかな。
# もちろん為替相場によるので購入時に要確認です。あくまでも自分が買った時点での話です。海外からの買い物時はポンド、ドル、ユーロをかしこく使い分けるとお得です。

Colorful Cards
Colorful Cards

作ったのはシンプルでカラフルなカード。画像は一切なし。裏面は細かい情報を掲載しています。

Fit
Fit

並べてジャストフィット。つまり2つ並べたら高さが日本の名刺サイズということです。横幅は小さいので、振るとカタカタなります。

まだ若干在庫ありました。

iPad 32GB 予約

iPad
iPad

いよいよ本日から予約開始です。待たせすぎ。といっても手にできるのは今月28日ですが、それも限りある在庫を押さえることができた人のみが参加できる祭りです。

並ばないとだめかな、と思っていましたが、さきほど6時過ぎに Apple オンラインストアにアクセスしたら受付を開始していました。日付が変わった段階ではまだだったので、つい先ほどからの開始でしょう。本日10時からだと思っていましたが、みんながリロードしすぎるから早めたのでしょうか。

どのモデルにするかぜんぜん考えてなかったので、少し考えた末32GBモデルに決定。祭りへの参加が決まりました。さて、手持ちの本をどんどん裁断してスキャンしようか。もうリアル本は持ち歩きたくない!

Google にとって Facebook が驚異となる理由

facebook
facebook

この記事の解説を求められたので、引用しながら要点をまとめました。

前提知識

まずは、先日行われた Facebook カンファレンスの要点を挙げている部分の解説。

The three big ones: social plugins, Open Graph, and Open Graph API, make Facebook’s intentions very clear: they want to be the fabric of the web.

social plugins

Web サイトを Facebook と簡単に連携させるプラグイン群。プログパーツなどを通して、普通の Web サイトやブログが Facebook とデータを簡単にやり取りできるようになる。

Open Graph, Open Graph API

Facebook が誇る世界一のソーシャルグラフがオープンになり、外部で利用できるようになる。つまり、Facebook が保有するデータを元にして、外部の Web サイトを最適化することができる。たとえそれが初めて訪れた Web サイトであっても。

驚異となる理由

前提部分を見ただけで、これが Google のみならず多くの Web スタートアップにとって驚異となることが垣間見れたのではないでしょうか。

本題に行きます。Bret Taylor の Keynote からの引用。

The most interesting thing Taylor said was that Facebook’s stance is that social connections are going to be just as important going forward as hyperlinks have been for the web.

ハイパーリンクは重要、でも、今後はソーシャルグラフも同じぐらい、あるいはそれ以上に重要になっていると Facebook は考えている。

  • Google = ハイパーリンクの解析を世界一進めている企業
  • Facebook = ソーシャルグラフを世界一描いている企業

Facebook の見解が正しければ、Google にとって Facebook はこれまでに無いほどの驚異となります。Google が最も得意としたフィールド「ハイパーリンク中心の世界」ではなく、次の戦いのフィールド「ソーシャルグラフ中心の世界」で No.1 になった企業が誕生したからです。もちろんソーシャルグラフが次のフィールドになる、などと決まっているわけではありません。それは歴史が証明すること。ただし、Facebook の増え続けるユーザー数がそれを証明しつつあるのは事実。そして、Google をはじめとする多くの企業、Web スタートアップがソーシャルグラフに注力していることも事実。

最後に

Companies will have to choose whether to fight against this, and attempt to launch their own graph, or get in line. “When we connect our graphs together, the web is gonna get a whole lot better,” Zuckerberg promised.

Facebook を中心とした、ソーシャルグラフをめぐる激しい戦いが顕著になりました。戦いを挑むか、降伏して Facebook の流れに加勢するか、大きな選択の年になりそうです。